Blenheim Point

主に英国(リーズ大学)と米国(イリノイ大学)の留学について記載しています。

【勉強5】卒論(Dissertation)

ぼちぼち卒論に関するガイダンスなども増えてきました。

イギリスのLLMでは論文(Dissertation)の執筆が必須です。語数は12,000words、日本語にして大体2万5000字ぐらいなのでたいした量ではないのですが、文献調査を含めそれなりのコミットを求められます。とはいえ剽窃や不正行為をせず、最低限学術論文の態を成しているものを出しさえすれば落ちることはないといわれており、周囲の学生のモチベーションも様々です。

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学生にはこんな風にBank Listが配られ、この中から2つのトピックを選んで提出します。提出した2つのトピックのうち、どちらかを専門領域とする教員がsupervisorとして割り当てられます。どちらのトピックが選ばれるかは分かりません(第1希望、第2希望というように順位をつけることも不可)。厄介なのは同じbankから1つのトピックしか選べない、という点です。つまり独占禁止法をテーマにしたい学生がいたとして、独占禁止法を専門とする教員が割り当てられるとは限らず、提出したもう1つのトピック(例えば会社法)を専門とする教授が選ばれる可能性があります。

とはいえ卒論担当教員にしつこく確認したところ、必ずしも割り当てられたsupervisorの専門分野で卒論を書かなければいけないわけではなく、supervisorのOKが出れば別のテーマで書くことも可、とのことでした。

私は以前からの関心事であった株主有限責任の限界と債権者保護について書くつもりです。日本法の発展と重なる部分もあれば異なる部分もあり、比較法の研究対象としてはすごく面白いのではと考えています。できれば会社法分野を専門としている先生に担当してもらいたいなあと思っているのですが、提出したもう1つの分野(financial regulation)の先生も大抵会社法は研究対象に含まれているので(日本でも金商法を研究している先生は会社法もカバーしていることが多いのと同じ)、あまり心配はしていません。

Supervisorとの面接は全部で4回で、各回ごとにマイルストーンが定められている(例:初回は500字のabstructを記載してくる等)のですが、夏休みは欧州旅行を満喫したいので、今からこちゃこちゃ文献集めなどをしております。