Blenheim Point

主に英国(リーズ大学)と米国(イリノイ大学)の留学について記載しています。

トロント旅行記

到着早々なにをしているのかと言われてしまいそうですが、入国した2日後にはカナダに向かっていました。

目的はトロントでのカナダ法のリサーチで、大学の講義が始まってからだと動きづらくなりそうだったのでシャンペーンに到着した翌日に急遽決断。急いで行きの航空券だけとって大学近くから出ているPeopria Charter(長距離バス)に飛び乗りました。

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米国到着 カブス観戦

シカゴオヘア空港到着後、Amtrak(シカゴ→シャンペーン)の発車まで4時間ぐらいあったので、リグレーフィールドで野球を観てきました。人生初MLBです。

オヘア空港から球場までは電車を乗り継いでも行けるのですが、重たいスーツケースを持って移動するのがきつかったのと、時間がなかったこともあって空港からはタクシーを利用。40分&50ドルぐらいでした。

MLBの球場は荷物の持ち込みが厳しいということだったので、荷物預かりサービス(bounce)を利用し、球場前のグッズショップに全て預けて手ぶらで入場。

 

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荷造り完了

なんとか荷造りが完了しました。

イギリスのときはスーツケースがこれより2周りほど大きく、さらに段ボール1箱を船便で送ったのですが、大体のものは現地調達でなんとかなることが分かったので今回はこれで行きます。

 

 

現地調達でなんとかならないものの代表格は洋服で、いかんせんサイズが合うものがありません(前回はプライマークという大衆衣料品店の子ども服売り場を漁ることに。。)。ただ洋服もがっつり揃えようとすると入りきらないので、登山と同じくレイヤリングを前提にしてアウターの数を絞りました。

あとはIT系も現地調達が面倒なので出張用グッズ(モバイルモニターとか)は一通り詰めました。前回ちゃんと動画を撮っていなくて後悔したので今回はGo Pro10も持っていきます。

トイレットペーパー(1個)は前回の反省を糧に押し込みました。これでシカゴ到着~入居後最初の買い物が完了するまでを乗り切ります。スタンドタイプのスキャナを持っていくかは最後まで悩みましたが、キャパ的に難しそうなので断念。図書館のスキャン環境が整ってることを祈りつつ、なければ現地で買おうと思います。

明日の午後に実家に移動し、明後日に羽田からシカゴに飛びます。

家なき子

悲しいことに大学寮に入れませんでした。

家なき子

UIUCは他の派遣先大学(NYU、UCバークレー)と異なり、客員研究員であっても基本的に大学の寮に入ることができます。日弁連からシェアしてもらえる過去の客員研究生の引継書にも、過去3代の先生は全員が一旦はOrchard DownsかGoodwins Greensという大学の寮に入居したことが書いてあったので自分もあっさり入れると思い込んでいました。

アプリケーションは早く済ませておこうと思い5月8日には2022-2023シーズンの寮の申し込みに応募。自動返信で「5月~7月には決まった部屋のofferを出すよ。offerを受諾したら契約成立ね。」という案内がきていたため、大丈夫だろうと思って2か月ほど悠長に待機。

しかし6月末になっても何も案内がなく、ビザの申請との関係でできれば居住予定地は確定させておきたかった*1

もう少し学期開始が近くなると、空室を恐れるオーナーにも値下げ圧力がかかるであろう一方、こちらもさっさと家を決めなくてはという立場に追い込まれて交渉力はあまり変化はなさそうな気もしましたので、交渉はそこそこにしてさっさと妥結することにしました。純粋に家賃交渉が面倒だったこともありますが、この段階でハードネゴが必要になる相手は、居住中や退去後の諸々でも疲れそうんなので切っちゃったほうがお互いのためかなという思いもあり。

1番感触が良かった物件のホストは慎重で、こちらに対しても様々な質問が投げかけられました。工数はかかりましたが、その分他の居住者の選定もちゃんとしてくれているでしょうし、レスの速さと丁寧さは今後を考えても大事な要素なので、めげずにお付き合い。5~6回のやり取りは必要になりましたが、結果的に3.5か月で3100ドル(これにAirbnbの手数料がonして3400ドル)でofferを貰うことができました。

まだ居住が始まっていないのでなんとも言えませんが、大学寮よりキャンパス&ダウンタウンに近い場所になって、まあまあ綺麗な物件になりましたし、家がちゃんと確保できたので御の字です。何よりAirbnbで検索を開始してから1.5日でofferまでたどり着けたので、民間の不動産会社を使うよりは確実に速かったと思います。

一難去ってまた一難。次はビザをとらなくては。

後日談(2022年7月22日追記)

今日になってUniversity Housing at Illinoisから正式に部屋が用意できない旨の通知がきました(前回の個別メールの返信という形ではなく、ちゃんと大学のヘッダーがついた一斉送信的な感じのやつです)。

予め問い合わせしていなかったらこの時点で初めて自分の住居がないことを認識していたんでしょうね…。いやはや。

*1:決まっていなくても発行されるようですが、できれば審査にあたって不安要素は消しておきたいと考えてました。ので、「まだ7月になってないしな」とためらいつつも大学の住宅担当課に進捗確認メール。

そしたらなんと以下の返信が…。

I have reviewed your application that we received May 8th.  We currently have nothing available in our Goodwin Green community nor do we have any one bedroom furnished units in Orchard Downs. Please let me know if you wish to add any unfurnished units to your application?

第1~第3希望で選択した家具付きの部屋(寮)は全て埋まってしまっており、大学から遠いorchard downsの家具なしベッドルーム付きの部屋だけが空いているという状況でした。もともと大学の寮の家賃相場は決して安くなく、ベッドルーム付きで他のクラスよりも高い賃料+家具の導入・処分の手間とお金もかかるとなれば、もはや大学寮に住む合理性がありません。泣く泣く大学寮の入居をあきらめざるを得ませんでした。((なお大学寮からは「大学院生用の寮か民間の家を探すことをお勧めします」ときたので「客員研究員は大学院生用の寮入れなくないですか」と聞いたところ、「入れないですね」とのこと。適当。。。

埋まってしまったこと自体は仕方ないのですが、それなら早く返事くださいよと思う反面、これ催促しなかったらどうなってたんだろうと結構背筋が凍りました。日本なら結構あり得ない対応だよなあとは思いつつも、この「日本なら」を前提にして動くととんでもないことはリーズ時代に身をもって学んだので、せっついておいて本当に良かったです。

なまじUIUCの法学部オフィスの担当者の方がすごくちゃんとした方だったので油断してましたが、おそらくこれが普通の水準になると思うので、良いリハビリになりました(今後帰国するまでにあと数十回ぐらいこういうアクシデントが発生するはずですきっと…。)

ともあれ、このままでは家なき子、というより家がないおっさんです。なんとかしなければいけません。

Airbnb

さすがにやばいと思ったのか、住宅担当課からは大学が関与している民間の不動産会社も紹介されましたが、大学が関与していることがさして安心材料にならなくなっていたので正直気が進みませんでした。また日弁連の過去の研究員の方の引継ぎ資料でも「民間の不動産会社はメールで問い合わせてもなかなか返事がこない」というようなことが書かれていましたし、このまま時間を浪費するのも嫌でした。というわけで人生初、Airbnbにチャレンジすることに。

大学付近で検索すると大体1ヵ月あたり900ドル~が単身者用の相場のようでした。ほとんどの場合、家具やらwi-fiやらはセットになっていますし、引継書でもボロクソに書かれている大学寮の家賃が700~800ドルであることに比べれば、むしろ割安な物件がそこそこあることも分かりました。

とはいえ1つ1つ照会している時間はないので、エリアと価格帯と部屋の感じでピンときた物件には片っ端から問い合わせのchatを送信。即レスか長くても半日程度で返事がもらえるスピード感は期待どおりです。

クリスマス休暇の1か月は日本で過ごしたかったのと、万が一はずれ物件だった場合を考えて、(通年契約ではなく)秋学期の1セメスターだけで契約できる相手を探しました。これが多くのオーナーにはボトルネックだったようで、断られるか、Airbnbに表示される長期居住の場合の値段よりも高い値段を提示されました。((どの程度プレミアムが乗せられるかはオーナーごとに様々であり、サイトに表示される家賃は参考材料にしかならないので、さっさと照会かけてしまったほうがいいと思います。

新たな出会い(UIUC)と2年ぶりの再会(Leeds)

UIUCの進捗

2022年2月頃に出願しまして、4月頃無事に受入れのInvitation Letterを頂きました。英語力が不安視される場合はInterviewがされることもあると聞いておりひたすら怯えていたのですが、昨年末に頑張ってIELTSを底上げしたおかげか、受入手続は思っていたよりすんなり進んでいます。今はUIUC側でDS2019関連の手続をやってくれています。

UIUC側の担当者のAさんはとにかくホスピタリティが高い方で、どんな些細な質問にも1営業日以内にはお返事を下さるのでとても助かっています。

 

UIUCの先輩(葦名ゆき先生)との出会い

今週後半は静岡の焼津出張だったのですが、最終日は午前で切り上げることができたため、静岡市の葦名ゆき先生(日之出町法律事務所)にお邪魔しました。葦名先生は2019年度のUIUC派遣留学生の先生で、自分の3代前の先輩になります。

日弁連から内定をもらう前から葦名先生のUIUC滞在記の愛読者で、自分がUIUCを第1志望で出したのも先生のブログが大きく影響しています。

plaza.rakuten.co.jp

 

そんな葦名先生に、実は昨年末の大阪ご出張の折にお声がけを頂いていたのですが、私が自分の予定を勘違いするという大やらかしのせいで結局お会いできず(その節は大変申し訳ございませんでした…)、今回はそのリベンジ(?)回でした。

ブログ記事や日弁連の留学者報告会でその魅力的なお人柄は十分伝わっていたのですが、実際お会いしてみると本当に前向きでエネルギッシュな方で、お話もあっという間でした。お忙しいにも関わらず、ご厚意で90分以上もお話させて頂いたのでここに書きたいこと、心に残ったことはたくさんあるのですが、

留学は何か目に見える分かりやすい成果を得てくる体験というよりも、自分の探究心のきっかけになる種を一杯拾ってくるような体験だった。留学後もその種を育てる日々がとても楽しい。

という言葉に特に救われました。

自分の研究テーマの一番コアな部分は、ある法的な考え方が米国法や実務でも承認されているのか(されていないとすれば、問題解決のためにどのようなアプローチがされているのか)というもので、最悪の場合、「研究の結果、何も分かりませんでした(米国法・実務には該当するものも代替するものも見当たりませんでした)」ということも予想されます。

もちろん貴重な研究員枠を使い、支援金まで頂いて渡米するのですから、「何も成果はありませんでした」では許されず、何かしら捻り出せるように関連領域を含め研究テーマや研究計画をかなり幅広に設定はしているものの、それでも出たところ勝負には変わりないわけで、イリノイの寒くて厳しい冬の気候よりも、留まることを知らない円安よりも、一番の心配事はそこでした。

葦名先生ご自身は様々なフィールドワークやユタ州への遠征を通じて留学期間中も大活躍された先生ですので、軽々に共感するのも失礼な話ではあるのかもしれませんが、もっと長いスパンで自分の探求心を持続させるエンジンをかけてくるだけでも十分に価値があることなのだというマインドセットを持って、精一杯頑張ってこようと思います。

葦名先生、お忙しいところお時間をとって頂きありがとうございました!

(先生のブログにも取り上げて頂き光栄です!)

Leedsの同期との再会

葦名先生の事務所を出てから大阪へ帰る途中、名古屋に立ち寄りました。名古屋の某大企業でインハウスをやっているNさんにお会いするためです。

NさんはLeeds時代に企業派遣で来られていた同期のお1人で、とにかくLLMでの顔が広く、滞在時は大変お世話になっていました。夏にはバースにNさんの家族と旅行に行く計画もあったのですが残念ながらコロナで立ち消えになり、それどころかロックダウン下でみんなバラバラの時期に帰国することとなってしまい、それ以来でした。

現在は主に米国での訴訟対応を中心とする仕事を手掛けているとのこと、名古屋での生活も合わせお話大変楽しく聞かせて頂きました。

今でも思うのが、あの年にLeedsのLLMに日本人留学生が3名も集まったことは本当に奇跡のようなもので、「帰国したらいつかまたお会いしましょう」というパンデミック下での約束が実現したのは本当に嬉しかったです。

残念ながら今年リーズで行われた2年越しの卒業式には出席できなかったのですが、コロナが一番ひどかったときのエリザベス女王の緊急演説の締めくくり、「We will meet again」は今でもバチバチ自分の中で燻っているので、必ずリーズ再訪も実現したいと思います。

 

【UIUC】日弁連留学プログラム説明会

今週は日弁連の派遣留学プログラムの内定者説明会と帰国者報告会がありました。

実は8月ぐらいにこのプログラムに応募しており、運よく来年の夏からイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)の客員研究員に内定を頂くことができました。9月の2次選考(面談)から10~11月の研究計画書や推薦状原稿のドラフトまで結構バタバタしており、留学プログラム関係ではようやく一息つけたという状況です。

www.nichibenren.or.jp

今年の内定者はカリフォルニア大学バークレー校、イリノイ大学シンガポール国立大学エセックス大学にそれぞれ派遣が決まっており、私以外の3名のうち2名が直接の知り合いでした。内定者説明会(ZOOM)にアクセスして対面するまで知らなかったので驚きました…。

また今年はNYUは内定者がいないようでした。コロナ禍もあり希望者が集まらなかったのかな?とも思いつつ、帰国者報告会では担当の方から「例年倍率は大体5倍ぐらい」というお話もあり、事情はよく分かりません。NYUだけ出願時に提出種類が1つだけ多いのでそのせいもあるのかもしれません。

内定者説明会では、歴代の各校の派遣留学生からの引継書もご共有頂きました。渡航にあたっての注意点のみならず、住居選びや日常生活、研究活動の内容まで詳細に情報が載っており、本当に感謝です。派遣留学プログラムに応募するにあたっては志望校に順位を付けたうえで3校まで選べるのですが、その志望校選びにも役立ちそうな内容でした。

しばらくリーズLLMに関する記事は放置しちゃっていましたが(重要そうな情報は大体書き尽くしたというのもあります)、こうしてまた先輩方の詳細な引継書に救われる立場になると、もう少しちゃんとまとめたしっかりしたやつを作らなきゃなあという気持ちにもなりました。といっても毎年(ほぼ)必ず志願者がいる派遣留学プログラムと違ってリーズLLMは希望者がいない(=需要がない)可能性は高いのですが。。

私の年は私の他に法律事務所から1名、メーカーから1名の日本人LLM生がいましたが、近年を見ても他にリーズLLM生がいたような形跡はなく、今年もアプライはないかもしれません。とはいえアクセス記録を見ると散発的ながら読んでくださっている方はおられるようですので、いつか誰かの役に立つことを祈りつつ、また自身の回顧もかねて、また少しずつ追記できればと思っています。

またUIUCについてはプログラム応募時から2年前の派遣者の方が書かれているブログがあり、これもまた参考になるだけでなく面白い内容なので、自分も何か若い期の先生の参考になるような情報を書いていきたいです。