到着早々なにをしているのかと言われてしまいそうですが、入国した2日後にはカナダに向かっていました。
目的はトロントでのカナダ法のリサーチで、大学の講義が始まってからだと動きづらくなりそうだったのでシャンペーンに到着した翌日に急遽決断。急いで行きの航空券だけとって大学近くから出ているPeopria Charter(長距離バス)に飛び乗りました。
航空券しかとっていないので、ホテルやカナダで使えるSimなど旅路で必要なものは全てバスの中でポチポチして手配。3時間近く乗っていたはずですが、気づいたらシカゴオヘア空港に(2日ぶりに)到着です。
今回の旅は少々変則的で、シカゴ→トロントと飛行機で国境を越えるのではなく、シカゴ→バッファロー→トロントと、陸路でカナダに入国する経路にしました。理由はナイアガラの滝が見たいから…というわけではなく、コロナ明けの人員不足でトロント・ピアソン空港が大混乱しているという情報があった*1のと、カナダ政府が水際対策を再強化して空路での入国者を無作為に選んでPCR検査を義務づけるようになったため*2です。
というわけでバッファローまで国内線で移動し、歩いてカナダへ入国。
入国審査は楽勝という話だったので油断していましたが、パスポートの入国日付的に怪しさ満点だったのか結構根ほり葉ほり聞かれました(ですよね)。この日は遠目にナイアガラの滝だけ見て近隣のホテルで一泊。翌日朝イチのバス+電車に乗ってトロントまで移動を開始します。
バッファローからトロントまでの行き方はいろいろありますが、今回はバーリントン(Burlington)までバスに乗って、バーリントンからトロントまで電車で移動しました。2つの移動方法をセットにしてダイヤが組まれており(チケットも1つ)、調べた限りではこれが一番本数が多いですし、季節や曜日を問わず存在するので最も安定的な移動手段であるように感じました(チケットも当日に券売機で買う以外の方法がなく、予約の手間もかかりません)。
バーリントンへ到着したらトロントまでは電車で移動。Amtrakより駅も電車もだいぶ綺麗でした。
バスと合わせて2時間30分ほどで到着。ここからOsgoodeまで歩いて移動し、今回の旅の一番の目的であるオンタリオ州法曹協会の図書館へ向かいます。
英連邦諸国の中でもカナダ法の文献はそもそも市場にあまり流通しておらず、購入すらできないか、できてもすごく高かったりと、アクセスの手段が本当に限定的です。その点、オンタリオ州法律協会図書館は当然のことながらカナダ法の文献が多数所蔵されており、カナダの法曹資格がなくても入場させてくれる上に、コピーカードを買えば文献コピーまでさせてもらえます。
外壁からして超おしゃれです。
厳重なセキュリティチェックを抜けると、しばらく著名な法曹の肖像画+赤絨毯の通路が続きます。そして書庫・閲覧室のすごいことすごいこと。
まるで映画のセットのようです。
来訪者にも開かれているコピー機が3台。受付の人にいえばコピーカードを売ってもらえます。トータルで150頁弱コピーしましたが、20カナダドルぐらいでした。穴場も穴場ですが、オンタリオ州上級裁判所も真横にあり、法曹なら観光スポットとしてもそれなりに楽しめるかと思います。なお、ビジターが入館できるのは月~金の17時までなので要注意です*3。
リサーチが順調に終わったので、トロント・ブルージェイズの試合も見てきました。
ホーム球場のロジャース・センターはMLBの不人気球場としてしばしば名前が挙げられてしまう球場ですが、実際にいってみるとアクセスは最高ですし(トロント駅から徒歩10分)、圧倒的なスケール感がありカブスのリグレーフィールドとはまた違った趣があってすごく楽しかったです。
この日はエンゼルスの大谷選手の登板日でもありました。7回無失点で勝ち投手に。
トロント駅周辺にある市場もみてきました。
トロント観光も楽しめたので、帰路に。さすがに帰りは空路を使いましたが、ピアソン空港ではなくビリー・ビショップ空港を使いました。ピアソン空港と違って全然混乱している様子はなかったですし、中心部からもすごく近いので助かりました。フェリーに乗って湖を渡って空港に行くのが新鮮です。
帰りのフライトも予定どおりで無事にシカゴへ帰還。時差ぼけが直らないままに強行したのでかなり体力的にはしんどかったですが、貴重な文献のコピーも入手できましたし、充実した旅になりました。